明石家さんまの笑い声の活字化/ほぼ日刊イトイ新聞

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ほぼ日刊イトイ新聞

ウェブコンテンツの理想系としての〈ほぼ日〉

ウェブコンテンツにおいて最初に取り上げておかなければいけないものがコピーライターの糸井重里が立ち上げた『ほぼ日刊イトイ新聞』通称『ほぼ日』です。ほぼ日手帳が有名です。

ほぼ日は1998年に糸井重里によって始まった個人メディアです。もうウェブサイトが立ち上がってから20年以上経っていますが、ウェブサイトの在り方が個人サイトとそれを取り次ぐディレクトリサービスにはじまり、ブログサービスからウェブマガジンへ、SNSというサービスに広がり、変遷を経て現在に至ってもなお、コンテンツがすべての中心にあるという姿がほとんど変わっていないのがほぼ日です。ウェブサイト創設期から連載が続いているコンテンツの中には古き良きホームページビルダーでつくったような外観の構成のページを現在もまだ見ることができます。糸井さんはインタビューか過去の著書の中で「Tシャツも手帳もテキストも全部コンテンツ」というニュアンスのことを言ってます。まさしくその通りだと思います。

CMSやSNSが身近な存在となって誰でも何かを発信できるようになった現在だからこそ『ウェブメディアの理想系はほぼ日だ』と思っています。

更新されるテキストを読んで楽しむ。つくった手帳を買って使って楽しむ。プロダクトというコンテンツは販売することで売上が生まれます。それがほぼ日のビジネスモデルです(それだけがすべてではありません)。この構造はECの理想系でもあると思っています。

(たぶん)ほぼ日は明石家さんまの引き笑いを最初に活字にしたウェブメディア

ほぼ日は糸井さんやほぼ日の社員によるコンテンツだけではなく、糸井さんとゲストとの対談もの/ゲスト自身による短期連載ものなど外部の様々なジャンルの人が関わっています。

残念ながら期間限定コンテンツのため現在は公開終了してしまっているのですが”いつ寝ているのか分からない”ことで有名な明石家さんまと睡眠に関するコンテンツを2008年に連載したことがありました。その連載の第1回の中にこんな一節があったのです。

糸井:そうです。あの、これまでに、ぼくらは、「睡眠」をテーマにして、学者の方とか、先生とかにいろんな話をうかがってきたんですけど。
さんま:はい。
糸井:今回は、まぁ、「寝ない人」というサンプルとしてさんまさんに登場してもらおうと。
さんま:クワー(笑)。

さんまシステム – 追いつかないから、起きている。|「ほぼ日」の睡眠論。|ほぼ日刊イトイ新聞

明石家さんまといえばあの特徴的な引き笑い。ウェブライティングにおいて笑いが起こる場面描写では「(笑)」とか「(爆笑)」などを添えて「あっはっは(笑)」などと表記するものが多いです。ほぼ日では明石家さんまの引き笑いを「クワー(笑)」で表現しました。これ脳内再生できませんか?このテキスト表現は素晴らしい発明だなと個人的に思ったものです。

同じく明石家さんまとの対談読みものコンテンツで『さんまさんに「おちつけ」を渡しに行く3分50秒。』というものがあり、ここでも「クワー(笑)」を見ることができますので読みにいってみてください。

さんまさんに「おちつけ」を渡しに行く3分50秒。|ほぼ日刊イトイ新聞